豪農の館「旧笹川家住宅(笹川邸)」の見どころ・歴史がわかれば見学が10倍楽しくなる!

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米どころ新潟県には数々の豪農の館が存在します。

立派な建物だね~すごいね~

フラッと立ち寄りサッと見学するだけというのも悪くはありませんが…

この記事を見て、新潟市にある旧笹川家住宅に行く前に笹川家の歴史と見どころを知っておきましょう。

ほひょ

笹川邸の見学が10倍は楽しくなりますよ。

2019年12月
新潟県新潟市西蒲区

旧笹川家住宅までのアクセスと基本情報

北陸自動車道巻潟東ICより15分程度。

旧笹川家住宅近くの道は若干狭いので注意が必要です。

 

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入館料 大人500円
小人300円
営業時間 9時~17時
休館日 月曜日
電話番号 025-372-3006

 

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笹川家は戦国大名武田家の末裔

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笹川家は戦国時代に長野県の笹川村という場所からこの地に移住したそうです。

 

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つまり笹川家の名前は村の名前からきているんですね。

MEMO
この茅葺かやぶきの表門は別名「巽風門そんぷうもん」とも言われ、笹川邸の敷地内では最も古い、戦国時代後期に作られたものだそうです。

 

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実は新潟は、戦国時代に信濃(長野)の旧豪族によって開拓をされてきた地。

諏訪神社が新潟に多いのもうなずけます。

 

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そして藩主のみ通ることが許された玄関をご覧ください。

屋根がなだらかなとつ状になっているのがお分かり頂けるでしょうか。

ほひょ

「むくり破風はふ」という名前です。

 

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そして鬼瓦の部分に注目です。

そうです、あの戦国大名武田家の家紋「武田菱たけだびし」なのです。

笹川家は武田家の末裔なんだってね。

 

8つの村を支配していた越後の大庄屋笹川家

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この笹川家がどれだけ凄かったのかというと…

江戸時代には旧8か村を束ねる大庄屋おおじょうやを務めていただけでなく、何と年貢の取立・命令伝達・治安・警察・裁判権を与えられていたのだとか。

 

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豪農というよりはそれはもう支配者と言ったほうが正しいのかもしれません。

 

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そして明治維新後も大地主として栄華を極めたそう。

ほひょ

水害の多かったこの地域での治水、新田開発に貢献してきたのですね。

 

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そして中に入ってみるとその住宅の大きさに圧倒されます。

MEMO
この茶の間は客の対応などに使われていた場所です。

 

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こちらは囲炉裏の間。

 

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華やかさはないのですが、威厳があるというかシブいというか、どの部屋に行ってもとても落ち着いた造りとなっております。

 

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ただし庭は他の新潟県にある豪農の館に比べると殺風景な感じ。

まぁそれでも普通のおうちの庭よりは断然大きいんですけどねっ。

 

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笹川家住宅の見どころ

ここではついつい見逃してしまいがちな、笹川家の注目すべき見どころについてご紹介します。

6種類ある釘隠し

釘隠しは釘の頭を隠すために付けた装飾品のことですね。

ここ笹川家では6種類の釘隠しがありまして、順に紹介します。

 

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末広。

 

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三つ瓢箪ひょうたん

 

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三つ扇。

 

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三ツどもえ

 

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そして一番素敵かなと感じる二羽鶴。

…実はもう1つ「花菱」があるはずなのですが見つけられなかった(汗)。

笹川家に行ったら釘隠しの違いにも注目してみて下さい。

卍くずれ紋様

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ふすまと床の間の貼付壁はりつけかべをご覧ください。

「米」の文字を図案化したデザインになっているのがわかるでしょうか。

これがまんじくずれ紋様です。

 

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天井と鴨居かもいの間の欄間らんま部分も、米をイメージした卍くずれ紋様になってますね。

さすが越後の大庄屋、といった感じでしょうか。

瓢箪の欄間と一枚板の板戸

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欄間らんま瓢箪ひょうたんの形になってますね。

瓢箪は水の入れ物で、先ほどの米をイメージした卍くずれ紋様といい、この地域に大事な米と水を装飾に使っているわけです。

 

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そしてこれが贅沢にも杉の一枚板で作った戸で、砂ずりして木目を磨きだしたものだそうです。

説明がなかったらそのままスルーしてしまうところでした(汗)。

 

身分の違いによる部屋の格差も面白い

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笹川邸に来てみると、部屋の数がこれでもかとたくさんあるのにも驚かされます。

身分の違いによる部屋の違いを楽しむのも良いでしょう。

 

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こういうのは子供が喜びそうですね

 

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女中部屋に通じる階段もあり…

 

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この階段は子供部屋に通じてます。

 

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キッズなら間違いなく喜びますね。

ただね…

 

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こ、これはひどい(;^ω^)

MEMO
下男や手伝い小作人が10人くらいいたとか。

 

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かと思えば上段の間の書院造のような贅沢極まりない部屋まであるわけです。

ほひょ

身分の違いがよーくわかります。

 

まるで町並みのような土蔵群

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館内見学を済ませたら座敷奥にある土蔵群にも行ってみましょう。

この光景だけ見ても何だかどこぞの町並みのようですよね。

 

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かつてはここにお米がたくさん貯蔵されていたのでしょう。

 

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そしてこの土蔵の中も小綺麗に展示物でも飾られているのかと思いきや…

 

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どうやらあまりここらへんには力を入れていない様子。

まぁ外観を楽しむところですね。

 

旧笹川家住宅のまとめ

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さすがは国指定重要文化財だけあって、住宅の広さは半端じゃありません。

この記事でお伝えしたのも全部ではありません。

というのも…

 

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2019年現在は2階部分が耐震工事中で立ち入りが禁止されているからです。

2005年に訪れた際は2階部分も見学出来まして、それはもう素晴らしい書斎や仏間などを見ることが出来たのです。

 

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さらにはこの旧味方村あじかたむら名誉村民の「曽我量深そがりょうじん」と「平澤興ひらさわこう」を称えた記念館も併設されています。

 

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売店や喫茶店はないものの、国指定重要文化財「旧笹川家住宅」は見どころいっぱいです。

ほひょ

石高8千石とまで言われた豪農「笹川邸」を是非訪れてみてください。

なお笹川邸から車で15分程度の場所に、武田の家臣だった「澤将監の館」という豪農の大邸宅もあります。

合わせて見学すると楽しいですよ(お腹いっぱいになることも)

澤将監の館「総事業費7憶4千万円で現代に蘇った豪農の大邸宅!元は武田信玄の家臣だった」
sawashogen2019 (5) 澤将監の館「総事業費7憶4千万円で現代に蘇った豪農の大邸宅!元は武田信玄の家臣だった」

1 COMMENT

ほひょ

早速のコメント感謝です\(^o^)/

豪農の館めぐりを10年位前はよくしておりました。

笹川邸・市島邸・目黒邸・田巻邸・渡辺邸などなど。

北方文化博物館はよく行ったなぁ…

もちろん五十嵐邸ガーデンにも行き、ランチを食べました。

maruさんはそこで結婚式を挙げたのですね!素晴らしい♪

五十嵐邸ガーデンで挙式しませんかってよく広告が流れてます\(^o^)/

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